清水エスパルス 対 ガンバ大阪 試合レビュー| 国立でまた勝てず。“何かが足りない”を突きつけられた90分 2026年J1第18節(百年構想リーグ)

またしても、国立で勝てなかった。

5万人を超えるサポーター。
ホーム開催。
そして、先制。

それでも——勝てない。

この試合は、今の清水が抱える“あと一歩”の差を、あまりにも鮮明に映し出した90分だった。

国立(ここ)は静岡でフラッグを掲げるオレンジサポーター
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宇野の負傷退場。そこで切れた“物語”

立ち上がりは悪くなかった。

むしろ清水の方がテンポ良くボールを動かし、試合をコントロールできていた。

ただ、15分。
カウンターで持ち上がろうとした宇野に危険なタックル。

宇野はそのまま負傷交代となった。

担架で無念の退場となる宇野

この試合、多くのサポーターが宇野を特別な目で見ていたはずだ。

ドイツ移籍報道。
“キャプテン宇野の国立”。

残り少ないかもしれない清水での時間。
その姿を焼き付けようとしていたサポーターは多かった。

だからこそ、あの交代は大きかった。

プレー面だけではない。
チーム全体の空気が、少し変わってしまった。

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弓場が生んだ希望。しかし続かなかった

宇野に代わって入った弓場は、難しい状況の中で結果を残した。

58分。

吉田のクロスに飛び込み、頭で叩き込む。

国立の大観衆の目の前でJ1初ゴールを決める弓場

J1初ゴール。

しかも国立。
大観衆の前。

己を信じ続けた弓場がサポーターの目の前で雄叫び

「宇野がいなくなっても、清水には弓場がいる」

そう思わせるには十分なゴールだった。

吉田も
「練習から良いクロスは上げられていた」
と振り返ったように、狙い通りの形だった。

ただ——問題はその後だった。

“勝負どころ”で差が出た

先制直後の失点。

これがすべてだった。

追いついたガンバは、一気にギアを上げた。

特に途中出場の南野。
推進力で流れを変えられた。

清水は押し返せない。

そして逆転弾。
南野のシュートは吉田に当たってコースが変わり、そのままゴールへ。

不運な形ではある。

ただ、それ以上に感じたのは“圧力差”だった。

吉田監督は試合後、

「相手のほうがサッカーを知っているというか、“ここぞ”でゴールへ向かう迫力は相手のほうが上回っていた」

と語った。

まさに、その通りの試合だった。

清水は押し込む時間はあった。
ボールも持てていた。

それでも、“何も起きない”。

一方のガンバは、流れを掴んだ瞬間に一気に仕留めた。

ビジター席を埋め尽くしてくれたガンバサポーターには感謝しかない

この差は大きい。

交代カードの差。チーム力の差

この試合は、交代選手の差も非常に大きかった。

ガンバは途中出場選手が試合を変えた。

一方の清水は、
弓場のゴールこそあったものの、その後の流れを引き戻せなかった。

小塚は右ウイングで起用され、
「時間を作ること」「背後への飛び出し」を求められていた。

局面では良さも見せた。

ただ、小塚自身も

「やられた時に修正していく能力を出していかないともったいない」

と振り返ったように、チーム全体で修正力を欠いた。

終盤投入された西原、高木の復帰は明るい材料だった。

特に西原は約10カ月ぶりの公式戦。

仕掛ける姿勢も見せた。

それでも本人は、

「途中から入って流れを変えること、勝たせることが大事」

と語った。

復帰できたことではなく、“勝たせる存在になれるか”。

そこを見据えている。

国立で勝てない。その重さ

これで、また国立で勝てなかった。

吉田も試合後、

「これだけ入ってくれた中で勝つチームを作るのが自分の仕事」

と語った。

5万人超。
ホーム開催。

それでも勝ち切れない。

サポーターの熱量に、結果で応えられない。

その現実は重い。

優勝も降格もないシーズン最終節。

だからこそ、多くのサポーターは“自分なりの物語”を持って、この試合を見ていたはずだ。

宇野のラストかもしれない国立。

清水での宇野のルーティーンはこれで見納めなのか

未来を担う若手の躍動。
復帰組への期待。

だが、最後に残ったのは、
やはり“物足りなさ”だった。

頑張っている。
走っている。

でも——勝負を決める力が足りない。

この試合は、その現実を突きつけた90分だった。

国立(ここ)は静岡はまだ終わらない

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