ホーム最終戦。
勝って終わりたかった。
そう思わせる内容だった。
しかし結果は1-1。
横浜F・マリノスを押し込み続けながらも、奪えたゴールは1つだけ。
終わってみれば、今シーズンの清水をそのまま切り取ったような90分だった。
吉田監督も試合後、
「今シーズンを物語ったような試合だった」
と振り返っている。
なぜ勝てなかったのか。
その理由は、単純な決定力不足だけではなかった。

前半:プレスは機能。しかし最後がつながらない
立ち上がりから清水は狙い通りだった。
横浜FMのビルドアップに対し前線から圧力をかける。
セフンを中心に追い込み、弓場、嶋本、松崎も連動。
相手に長いボールを蹴らせ、自分たちの時間を作った。
10分には本多の判断ミスからピンチを迎えるが、梅田が好セーブ。
この場面以降、試合の主導権はほぼ清水が握った。
吉田のクロス。
嶋本の仕掛け。
セフンのポストプレー。
CKも獲得した。
しかし――
得点の匂いがしない。
問題はチャンスの一歩手前だった。
ラストパスが合わない。
クロスの質が揃わない。
受け手とのタイミングも噛み合わない。
44分にはセフンと小塚が粘って作ったチャンスから松崎が決定機を迎えるが、
シュートはわずかに枠外。
悪くない。
だが足りない。
そんな前半だった。
狙い通りの先制点
均衡を破ったのは56分。
弓場が競り合ったボールを前線へ送り込む。
セフンを起点にしたセカンドボール回収は、この試合の狙いの一つだった。
その流れから抜け出した小塚が冷静にコントロールし、ゴールへ流し込む。

アイスタ初ゴール。
そしてチームとしても狙い通りの得点だった。
吉田監督も
「チームとしての狙い通り」
と評価。
松崎もセカンド回収への意識を語り、弓場も「相手が嫌がることをやろうと思った」と振り返った。
偶然ではない。
準備してきた形だった。
だからこそ、この試合は勝たなければいけなかった。
たった2本のシュートで追いつかれる
ところが71分。
試合を通してほとんど攻撃機会を作れなかった横浜FMが、一瞬の隙を逃さない。
クルークスのクロス。
谷村のヘディング。
これで1-1。
被シュート数はわずか2本。
そのうちの1本を決められた。
一方の清水は10本以上のシュートを放ちながら1点のみ。
吉田が言う
「2点、3点取らなければいけない試合」
とは、まさにこのことだろう。
内容で上回っても、スコアで上回れなければ意味がない。
J1レベルの相手は、その一瞬を逃してくれない。
復帰組がもたらした希望
結果は悔しい。
ただし収穫もあった。
北川航也。
カピシャーバ。

ともに実戦復帰を果たした。
特にカピシャーバは短い時間ながら推進力を発揮。
停滞しかけた攻撃に変化を加えた。
また北川も積極的なプレーを見せ、終盤の攻撃にアクセントを与えた。
プレーオフ第2戦へ向けて、選択肢が増えたことは間違いない。
今季を象徴する90分
試合後、小塚はこう語った。
「勝ちきるところをもっと突き詰めていかないといけない」
北川も
「今日の内容なら複数得点しないといけない」
と振り返った。
誰も内容には悲観していない。
問題は結果だ。
押し込む。
クロスを上げる。
シュートを打つ。
そこまではできる。
しかし仕留めきれない。
そして少ないチャンスを決められる。
今季何度も見てきた光景だった。
ホーム最終戦も、その課題は解決できなかった。
だからこそ、残された第2戦には大きな意味がある。
内容ではなく結果。
押し込むだけではなく仕留めること。
今シーズン最後の90分で、その答えを示せるか。
清水のラストゲームが始まる。
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