ホーム2連勝。
今季初の複数得点、初の逆転勝利、そして初の連勝。
結果だけを見れば、文句なしです。
松崎の意地の一発。
藤井の突破から、セフンの完璧なヘディング。
北川とディエギーニョが戻り、平戸も清水デビュー。
見たかったものが、全部見られた試合でした。
ただ、不思議と「快勝」という感覚はありません。
むしろ、この2-1には、今の清水の期待と課題が両方詰まっていたように感じます。

前半|悪くない入り。それでも続かなかった
立ち上がりは悪くありませんでした。
3分には、セフン→松崎→弓場とワンタッチでつなぎ、最後は弓場がシュート。
16分にはジャーメインのクロスにセフン。
18分には中央で受けた松崎が右足を振り抜き、GKにセーブされます。
守備もコンパクトで、千葉に簡単にはスペースを与えません。
ただ、時間が進むにつれて攻撃は停滞。
外でボールを動かしても前進できず、最後は苦しくなって縦へ入れるか、後ろへ戻す。
序盤に見せたテンポの良い崩しも続きませんでした。
そして30分。
CKからのシュートを梅田が弾き、そのこぼれ球をマテウス・インディオに押し込まれて失点。
不運な部分もありましたが、その前段階ではセカンドボールへの反応で千葉に上回られていました。
吉田監督も試合後、
「非常に良くない前半だった」
と振り返っています。
0-1。
点差以上に、このままでは何も起きそうにない前半でした。
松崎快の一発が、試合を変えた
それでも吉田監督は、ハーフタイムで選手を代えませんでした。
そして、その期待に応えたのが松崎です。
後半開始直後の47分。
中央でボールを受けると、自ら前へ運び、そのまま右足一閃。
ゴール。

素晴らしいシュートでした。
ただ、このゴールを「清水の攻撃が機能した結果」と評価するのは少し違うと思います。
個人の判断と技術で生まれた一発。
再現性のある崩しとは言いにくい。
だからこそ、この日の松崎には価値がありました。
チームが苦しいときに、個人で試合を動かした。
あの一発がなければ、この日の逆転劇はなかったと思います。
藤井→セフン。こちらは繰り返したいゴール
同点後は、明らかに清水の出足が変わりました。
弓場が動き続け、中盤でボールに関わる回数も増加。
そして63分、藤井と北川を投入します。
この交代が結果につながったのが71分でした。
左サイドで藤井が縦へ仕掛け、一気に突破。
そこから上げたクロスに、ニアへ入ったセフンが頭で合わせます。

2-1。完璧なゴールでした。
松崎のゴールとは対照的に、こちらは今後も増やしたい形です。
サイドで剥がし、ゴール前へ入り、質の高いボールを届ける。
シンプルですが、こういう形をもっと増やしたい。
セフン自身も「入りすぎずにジャストなタイミング」で入れたと振り返っています。
百年構想リーグ以降、なかなか見られなかったセフンらしいヘディング弾。
代表選出、そして第一子誕生。
最高のタイミングで決めてくれました。
平戸のキックに、いきなり可能性を感じた
そして76分。
加入したばかりの平戸が、早くも清水デビュー。
短い時間でしたが、十分に「違い」は伝わってきました。
特にセットプレーです。
CK、そしてFKから木下へ合わせたボール。

そこに蹴れるのか。
ボールの質だけで、ゴールの可能性を感じさせます。
吉田監督も、
「ボールをもらってから出すまでが非常にスムーズだし、キックの精度も高い」
と評価。
清水にはこれまで、セットプレーを「チャンスに変えるキック」が足りませんでした。
まだデビューしただけ。
それでも平戸の右足は、清水の攻撃に新しい武器を加えてくれそうです。
2-1。でも「快勝」ではない
シュートは清水9本、千葉8本。
ゴール期待値も、
清水 1.02
千葉 1.24
結果は2-1ですが、清水が圧倒した試合ではありません。
むしろ数字だけなら、期待値以上の2得点でした。
前半は攻撃が停滞し、後半も松崎のスーパーゴールが流れを大きく変えています。
守備でも危ない場面はありました。
だから、この勝利だけを見て「清水は変わった」と言い切るには、まだ早いと思います。
ただし、前節までとは違うものもありました。
悪い前半から、自分たちで試合をひっくり返したこと。
これは大きい。
勝ちながら、変わっていけばいい
福岡戦は1-0。
千葉戦は2-1。
崖っぷちとも言えるホーム2連戦で、清水は勝点6を取り切りました。
内容がすべて良くなったわけではありません。
それでも、松崎が決めた。
セフンが決めた。
藤井が結果を残した。
北川とディエギーニョが戻った。
そして平戸という新しい武器も加わった。
収穫は、勝点3だけではありませんでした。
まだ「快勝」と呼べる内容ではない。
それでも今は、課題を抱えながらでも勝つことが大事です。
勝って、修正して、また勝つ。
ホーム2連勝。
清水はようやく、前へ進み始めました。
次戦に向けて
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