120分の死闘を制し、清水エスパルスが天皇杯ベスト16進出。
決勝点は115分。松崎のラストパスに、弓場が飛び込みました。
ただ、この試合で最も印象に残ったのはゴールではありません。
今の清水は、何かが変わり始めている。
技術や戦術が突然変わったわけではない。
走る。寄せる。助ける。
ピッチ全体から、これまでとは違う熱を感じた120分でした。
ワンタッチがつながった先制点
清水は立ち上がりから選手同士の距離が近く、テンポよくボールを動かします。
10分にはドゥジェが負傷交代。
急遽入ったディエギーニョでしたが、球際、推進力ともに抜群。試合のテンポを落としません。
そして先制点。
井上→ジャーメイン→松崎→北川。
ワンタッチ、ワンタッチ、そしてフィニッシュ。
一人ひとりがボールを持ちすぎず、周囲が動く。
この日の清水を象徴するゴールでした。
さらに印象的だったのが、先制後も誰一人止まらなかったこと。
前から追い、戻り、球際へ行く。
スキルが急に上がったというより、チーム全体のメンタルが整い、スイッチが入ったように見えました。
チアゴ・サンタナに同点弾を許したものの、内容では清水が上回った前半。
今季、一番早く感じた45分でした。
前半のサッカーを続ける難しさ
後半も清水がボールを動かしますが、徐々に疲労が見え始めます。
選手間の距離が広がり、前半ほど周囲のサポートがなくなる。
ボールが足元で止まり、攻撃も少しずつ単調になりました。
交代で入った藤井、嶋本、木下には、もう少し試合のテンポを引き上げてほしかったところです。
それでも、運動量は落ちない。
延長に入っても前へ出て、ゴール前まで運び続けます。
そして115分。
松崎が左から丁寧にボールを送り、弓場が飛び込んで決勝点。
松崎が持った瞬間に「なんか来そうだ」と感じ、最後の力を振り絞ってゴール前へ入りました。
吉田孝行監督が試合後に語った、
「気持ちの勝利」
まさに、その言葉どおりのゴールでした。
チーム内競争が面白くなってきた
この試合では、個々のパフォーマンスも光りました。
松崎は先制点に絡み、決勝点をアシスト。
弓場は120分走った最後に決勝点。
急遽出場したディエギーニョも、球際と推進力で存在感を示しました。
そして高橋祐治。
108分にはゴールライン際で決定的なボールをクリアするなど、最後まで安定。
本多を清水加入後初となる左SBで起用できたのも、今の高橋を中央から動かす必要がないほど安定しているからとも考えられます。
気温も下がり、選手本来の運動量やパフォーマンスが戻ってきた印象があります。
コンディションが整う選手も増えてきました。
誰を使うのか迷えるチームになってきた。
チーム内競争、面白くなってきました。
「いい試合」で終わらなかった
前半のサッカーを120分続けられたわけではありません。
決め切れない時間も長く、最後には失点してもおかしくない場面もありました。
それでも、この日は「内容は良かった」で終わらなかった。
苦しくなっても走り、最後にもう一度ゴール前へ入り、勝ち切った。
公式戦4連勝。
今の清水には、少し前までとは違う熱があります。
この変化をリーグ戦の結果にもつなげられるか。
次の水戸戦が、また楽しみになってきました。
次戦に向けて
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