吉田監督に残された時間は? 清水エスパルス歴代監督の任期から考える

吉田孝行監督が清水エスパルスの指揮を執って、約8か月。

百年構想リーグを経て、2026/27シーズンも続投となりました。

ただ、リーグ戦では思うように結果が出ず、チーム作りもまだ道半ばに見えます。

では、清水というクラブは、これまで監督にどれくらいの時間を与えてきたのでしょうか。

歴代監督の任期を振り返りながら、吉田監督に残された時間を考えてみます。


スポンサーリンク

清水エスパルス 歴代監督の任期

まず、2005年以降の主な監督を振り返ります。

監督在任期間おおよその任期
長谷川健太2005〜20106年
アフシン・ゴトビ2011〜2014年7月約3年半
大榎克己2014年7月〜2015年7月約1年
小林伸二2016〜20172年
ヤン・ヨンソン2018〜2019年5月約1年4か月
篠田善之2019年5月〜シーズン終了約7か月
ピーター・クラモフスキー2020〜2020年11月約10か月
ロティーナ2021〜2021年11月約10か月
平岡宏章2021年11月〜2022年5月約7か月
ゼ・リカルド2022年6月〜2023年4月約10か月
秋葉忠宏2023年4月〜2025年12月約2年8か月
吉田孝行2026年1月〜約8か月(現在)

長谷川健太監督は6年間、ゴトビ監督も約3年半指揮を執りました。

一方、近年を見ると状況は大きく変わります。


スポンサーリンク

近年の清水は「1年」を待っていない

2018年以降を見ると、その傾向はかなりはっきりしています。

ヨンソン監督は2年目の5月に退任。

クラモフスキー監督は約10か月。

ロティーナ監督も約10か月。

平岡監督は約7か月。

ゼ・リカルド監督も約10か月。

もちろん、監督交代にはそれぞれ違った事情があります。

順位、内容、残留や昇格という目標、そして改善の兆し。

単純に任期だけを比較することはできません。

ただ、少なくとも近年の清水は、結果が出ない状況で長期間待ち続けるクラブではなかったことが分かります。

実際、2019年にヨンソン監督を交代した際、クラブはリーグ17位という順位だけでなく、「改善の兆しが不透明」であることも理由として挙げています。

結果だけではなく、この先良くなっていく兆しがあるのか。

そこも判断材料になっていました。


一方で、時間を与えられた監督もいる

もちろん、短期政権ばかりではありません。

長谷川健太監督は6年間。

ゴトビ監督は約3年半。

小林伸二監督は2年間。

そして秋葉忠宏監督は、2023年4月から2025年シーズン終了まで約2年8か月指揮しました。

秋葉監督は就任初年度、J1昇格を逃しています。

それでも続投し、翌2024年にJ2優勝とJ1昇格を果たしました。

つまり清水が、必ずしも「結果が出なければすぐ交代するクラブ」ではないことも分かります。

では、何が違うのか。

一つのポイントは、

「この先、チームが良くなると思えるか」

にあるのではないでしょうか。


吉田監督には、すでに準備期間があった

吉田監督が清水の監督に就任したのは2026年1月。

最初の舞台となった百年構想リーグについて、クラブは2026/27シーズン以降のタイトル獲得へ向けた「序章」と位置づけていました。

つまり、結果だけではなく、チームを作るための期間でもありました。

そして6月、クラブは2026/27シーズンも吉田監督に託すことを決めています。

その際、吉田監督は、

「強くします。もっと強くします。」

とコメントしました。

さらに新体制発表では、新加入選手への戦術の落とし込みと、半年間一緒に戦った選手については、より細かな部分までこだわりながら「右肩上がり」になっていきたいと話しています。

だからこそ、これから問われるのは、

本当にチームが右肩上がりになっているのか。

そこだと思います。


吉田監督は、近年の「分岐点」に近づいている

現在、吉田監督の在任期間は約8か月。

クラモフスキー、ロティーナ、ゼ・リカルド監督が交代した約10か月という期間にも近づいています。

もちろん、「あと2か月で危ない」という話ではありません。

監督交代は、任期だけで判断できるものではないからです。

ただ、近年の清水が結果だけでなく、その先に改善の兆しがあるかを見て監督交代を決断してきたことを考えると、重要なのは「何か月経ったか」より、チームが前に進んでいることを示せるかだと思います。


「時間が必要」だけでは、いつか足りなくなる

新加入選手が多く、連携には時間が必要。

チームとして戦い方を浸透させるにも時間はかかります。

ただ、その「時間」がいつまでも続くわけではありません。

百年構想リーグを含めれば、吉田監督とスタッフはすでに8か月チームを率いています。

完成形を求めているわけではありません。

それでも、

連携が深まっている。

個々の能力をチームの中で生かせている。

チームとしてできることが増えている。

そんな成長の跡は、そろそろ見えてきてほしい。

一人のサポーターとして、そう感じています。


そして迎える、ホーム2連戦

歴代監督の任期から、吉田監督に「あと何か月」と線を引くことはできません。

ただ、大きな山場はすぐそこにあります。

9月12日 福岡戦
9月19日 千葉戦

ともにホーム・アイスタでの2連戦です。

現在17位の清水に対し、福岡は16位、千葉は最下位の20位。

残留争いを考えても、ここはまず結果が求められる2試合だと思います。

理想は、もちろん2連勝で勝点6。

今の順位、対戦相手、そしてホーム2連戦という条件を考えれば、勝点3では物足りません。

では、勝点6を取れなかったときに何を見たいのか。

少なくとも、「チームはいい方向に向かっている」と感じられる内容は必要だと思います。

連携は深まっているのか。

個々の能力をチームの中で生かせているのか。

できることは増えているのか。

まずは結果。それが届かなければ、次につながる変化を示せるか。

もし、そのどちらも示せなければ、監督をめぐる声が大きくなっていくのは避けられないでしょう。

そしてクラブとしても、今の体制を続けることだけではなく、次の選択肢を想定する時期に入っていくのではないでしょうか。

それだけの意味を持つ、福岡・千葉とのホーム2連戦だと思います。


清水エスパルス 吉田監督は「今の清水」を強くできるのか

▶今の吉田エスパルスに感じていることは、以下の記事にまとめています。

清水エスパルス 吉田監督は「今の清水」を強くできるのか
清水エスパルスを率いる吉田孝行監督。神戸でJ1連覇を達成した一方、長崎ではシーズン途中に監督交代。過去の実績を振り返りながら、「勝たせる力」と「チームを強くする力」の違いから、今の清水に求められるチーム作りを考えます。

コメント