こんにちは、月に2,3冊本を読んでいるえすぷれ(@ta1spulse)です。
自分自身の考え方、行動に大きく影響した本をご紹介します。
「何かいい本ないかなぁ」と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
今回は、伊藤 祐靖さんの「邦人奪還」をおすすめします。
元自衛隊特殊部隊員が描く、リアルなドキュメント小説です。
読み初めは、ノンドキュメントかと勘違いしてました。
ひとつひとつの所作がリアルに描写されており、物語に引き込まれます。
今回は、ネタバレしないように、感想をまとめました。ご覧ください。
【ビフォー】最近はビジネス書以外は読んでいなかった
この2年ぐらいは、ビジネス書しか読んでませんでした。
この本の帯に引き寄せられました。
石破茂氏「日本人、そして政治家に突きつけられた現実を直視できるか」
佐藤優氏「非常時には法ではなく現実が国家を支配する」
成毛眞氏「ページをめくる手が止まらない。そして、震えた」
現場のリアルがここにある!
邦人奪還 伊藤 祐靖 新潮社 2020年06月17日頃
熱い! 思わず手に取りました。
久しぶりに小説を読んでみて感じたことは、やっぱり面白い!ってことです。
成毛さん同様、私も読み止められませんでした。
自分の知らない世界に触れることで、たくさんの気づきを得ることができました。
【気付き】自分が知らない日本があること
これは小説ですが、著者は元自衛隊特殊部隊員です。物語はフィクションですが、リアルな描写に引き込まれます。
自衛隊「特殊部隊」
日本にもグリーンベレーみたいな組織があるんです。
この小説は、特別警備隊(海上自衛隊)の隊長が主人公として描かれています。
1999年3月に北朝鮮の不審船と海上自衛隊のイージス艦とが一触即発の状態になる能登半島沖不審船事件が発生した。この事件をきっかけに、当時の首相の声かけで創設されたのが、自衛隊初の特殊部隊、海上自衛隊特別警備隊である。
邦人奪還 伊藤 祐靖 新潮社 2020年06月17日頃
これは、wikiにもまとめられているとおり、実話です。
平和な日本でも、特殊部隊が出動するケースが発生しているということです。
特殊部隊に関連するニュースに、このようなものもありました。
海上自衛隊の特殊部隊における隊員の死亡事件に関する質問主意書
物語の中でも、隊員たちの様子が描かれています。自衛隊とはまた違う特殊な世界のようです。
尖閣諸島
小説の舞台は、尖閣諸島の魚釣島からはじまります。
石原慎太郎氏が建てたと言われている、灯台がシーンとして描かれています。
船橋にいた保安官の誰もが、慌てて双眼鏡で灯台を見た。最初に目に飛び込んできたのは灯台最上部の光源部分だったが、双眼鏡の視線を少しずつ下にずらしていくと、ありえない光景がそこにあった。灯台のやぐら部分に3つの中国国旗がはためいている。
邦人奪還 伊藤 祐靖 新潮社 2020年06月17日頃
ここから、隠密裏に自衛隊を動かすという重大な政治決断がなされ、特殊部隊が動き出します。
「必成目標は奴らを島から消す。なら、生かすも殺すもこちらの裁量ですね?」
「3日以内、隠密裏、蒸発。俺が直接聞いたのはその3点だ」
邦人奪還 伊藤 祐靖 新潮社 2020年06月17日頃
現実的な話と、現実離れした話が混在し、いつの間にか物語に吸い込まれる感覚です。
政治と戦争
戦争のトリガーは、政治的な判断になります。
小説の中でも、総理大臣と官房長官のやりとりから事が始まります。
「たった今、米国より重大な情報が提供された。クーデターを起こした可能性のある北朝鮮軍部がミサイル発射を企図していて、その発射基地の近傍に日本人拉致被害者6名が居住する施設があるというんだ」
略
「チャンスじゃないか。あんたは間違いなく神がかりの運を持っている。考えてもみろ、このタイミングで拉致被害者を奪還できるかもしれない情報が舞い込んで来たわけだからな」
「奪還?」
「そうだ。奪還だ。はっきり言うがね、次の衆院選まであと3ヶ月、この支持率じり貧のままでは、党内から…略」
邦人奪還 伊藤 祐靖 新潮社 2020年06月17日頃
こんな話は小説だけだと思いたいですね。
仮想な話とはいえ、現実社会の中でもいろいろと想像してしまいます。
【TO DO】普段興味がない話、会話にも関心をもつこと
久しぶりに小説を読んでみて、仮想と現実の間のような世界に没頭しました。
仮想な話とはいえ、現実社会の中でも、想像をかきたてられます。
普段興味がないことにも、関心をもつことで、想像力が広がり、違う世界が見えるようになります。
見たことがないあなたにもこの世界を味わってほしい! ぜひ、ご覧ください。
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