清水エスパルス 対 ガンバ大阪 試合レビュー|2点リードから痛恨のドロー。最後の1分に見えた課題 J1 2026/27 第10節

公式戦5連勝の勢いを持ち込んだルヴァンカップでは、横浜FMに逆転負け。

そして迎えたリーグ戦、ガンバ大阪との一戦。

前半は今季最高ともいえる内容で2点を先行しながら、後半アディショナルタイムに追いつかれ、2-2の引き分けに終わりました。

勝ち点3を目前にして逃した、負けに等しいドロー。

ただ、この試合で考えたいのは、最後の失点だけではありません。

残り1分、1点リード。あの場面で何を選ぶべきだったのか。

そこに、今の清水がもう一段強くなるための課題が見えた気がします。


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前半は文句なし。攻守がかみ合った45分

開始早々から、清水の距離感が良かったですね。

前線ではセフンが起点となり、弓場が中盤を支え、小泉が豊富な運動量でフォロー。
高い位置でボールを奪い、素早く攻撃につなげます。

9分には弓場のCKから本多が豪快なヘディングで先制!

普段はクールな本多がゴール裏を煽る姿に、こちらも興奮しました。

さらに42分、セフンを起点とした中央の連係から、松崎が左足で追加点。

相手の守備を崩して奪った、見事なゴールでした。

守備も素晴らしく、前半の被シュートはわずか1本。

特に印象的だったのは、個々の頑張りだけでなく、一人が外されても周囲がカバーできる組織的な守備です。

吉田監督も前半について「ほぼパーフェクト」と評価。

私も同感です。

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後半、なぜ流れを取り戻せなかったのか

後半は一転、ガンバに押し込まれる時間が増えました。

セットプレーが続き、清水は徐々に自陣へ。

それでもブルネッティや蓮川を中心に粘り強く対応し、カウンターから3点目を狙う場面もありました。

しかし、追加点は奪えず。

84分には梅田のクリアを食野に直接蹴り込まれ、1点差に。

ここで気になったのは、守備の位置です。

吉田監督は、ファーストディフェンスと3ラインを押し上げられなかったことを反省点に挙げています。

守れていたというより、守らされる時間が長くなっていた。

前半のように前から奪う守備を続けられず、相手の攻撃を受け止める展開になっていました。

そして、試合は最後の1分を迎えます。

94分、藤井の選択は間違いだったのか

1点リードの94分。

カウンターから藤井が左サイドを抜け出します。

残り時間は約1分。

私は、コーナー付近でボールをキープして時間を使うと思いました。

おそらく、同じように考えたサポーターも少なくなかったはずです。

しかし、藤井の選択は違いました。

迷わずクロス。

中央で合わせたジャーメインのシュートは、惜しくも枠を外れます。

今季まだゴールのないジャーメインに決めてほしい。
そんな思いもあったのかもしれません。

もちろん、それは想像にすぎません。

そして直後の95分、ジェバリに同点ゴールを許しました。

では、藤井の判断は間違いだったのでしょうか。

私は、必ずしもそうは思いません。

決まっていれば3-1。
完全に試合を終わらせるチャンスでもありました。

ただ、あの時間帯に、得点を狙うリスクを負う必要があったのか。

ここは議論の分かれるところだと思います。

監督と選手の言葉に見えた、勝ち方の課題

興味深かったのは、試合後のコメントです。

吉田監督は、藤井のプレーについて「別に悪い選択ではなかった」と評価しました。

一方、ゲームキャプテンを務めた本多は、藤井がキープして時間を作れば勝ち切れたのではないかと振り返っています。

蓮川も、時間を使うことや勝つためのプレー選択について、選手一人ひとりの成長が必要だと話しました。

もちろん、監督も逃げ切りを優先する考えを示しており、目指す方向が大きく違っていたわけではありません。

ただ、勝負どころで何を優先するのか。
その判断には、まだ差があるように感じました。

攻めるのか、時間を使うのか。

どちらが絶対に正しいという話ではありません。

重要なのは、ピッチにいる選手たちが状況を共有し、同じ意図を持って判断できること。

勝ち方を知っているチームは、こうした一瞬の判断に迷いが少ない。

私は、そこにチームとしての成熟度が表れると思っています。

この引き分けを、強くなるための材料に

試合全体のスタッツは、シュート数が清水11本、ガンバ12本。

ゴール期待値も清水0.92、ガンバ1.12と、ほぼ互角でした。

前半の圧倒的な内容を、90分間の勝利につなげられなかったことが悔やまれます。

ただ、悲観することばかりではありません。

セフンを起点とした中央の攻撃、小泉の運動量、松崎の決定力、そして組織的な守備。

前半には、今後につながる確かな手応えがありました。

だからこそ、もったいない。

良いサッカーができることと、試合に勝ち切ることは別です。

最後の1分、どんな選択をすべきだったのか。

その答えを一つに決める必要はないと思います。
ただ、チームとして判断の基準を共有し、迷いなくプレーできるようになってほしい。

この悔しい引き分けを、勝ち切れるチームになるための一歩につなげてほしいと思います。


次戦に向けて

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